PL 第16節 vs. Man City (A)
エティハドで痺れるダービー。
スタメン
(サブ:ロメロ、ウィリアムズ、トゥアンゼべ、ヤング、ペレイラ、マタ、緑木)
展開
昨シーズンはダブルを喫しているダービー。エティハドでの勝利の記憶と言えばポール・ポグバとクリス・スモーリングが2点差をひっくり返した17/18シーズンが新しいが、胸アシストのアンデル・エレーラ、輝きを見せたアレクシス・サンチェスはチームを去り、ポグバは怪我、スモはレンタル移籍と時の流れの速さをを感じる今日この頃。
シティは4-3-3。ユナイテッドと同様に怪我人を多数抱えて満足にはメンバーを組めない中、本職ボランチのフェルナンジーニョをCBに置き、調子がいいマーカス・ラシュフォードを抑えるためのキーとなるRSBにはイングランド代表SBカイル・ウォーカーが起用された。
試合は開始からシティがボールを保持してユナイテッドはカウンターの機会をうかがうという大方の予想通りの展開になったが、深いところまで侵入させない守備がうまくいき決定機を作らせない。
8分、ハーフライン付近でフリーになったジェシー・リンガードがラシュフォードに預け、そのままランニングしてもう一度裏で受けて左足もエデルソンの好セーブ。
13分、ベルナルド・シウヴァが右サイドでボールを受けてダビド・シルバと技ありワンツーで抜け出して中にクロス。ガブリエウ・ジェズスのシュートはスライディングで防いだヴィクトル・リンデロフの手に当たったようにも見えたが主審のお咎めは無し。やはりケビン・デブルイネ、ダビド・シルバの二人に両WGが絡むと恐怖。
19分に試合を動かすプレーが生まれる。中盤で3人を引き付けたフレッジからリンガードにボールが渡り、左のラシュフォードがフリーでボールを持ち出してペナルティエリアに侵入。ベルナルド・シウヴァが後ろからタックルに行きラシュフォードは倒されるも試合続行。しかしボールがタッチを割ったタイミングでVARチェックによりPKの判定に!
リアルタイムで目を伏せて祈りをささげた自分の前で、モニター越しのラシュフォードが冷静にGKの逆を突きゴール!!!!!!!うひょー!
YYYYYYEEEEESSSSSS!!!!@MarcusRashford converts and the Reds are ahead!#MUFC #MCIMUN pic.twitter.com/5aITZJEsFD
— Manchester United (@ManUtd) 2019年12月7日
狙い通りの展開で、アカデミー出身の生え抜き10番が今季プレミア10ゴール目を獲得。
26分、ダン・ジェームズの爆速ドリブルからアントニー・マルシャルに捨て身のパス。右に流れたマルシャルからファーで待っていたラシュフォードがコントロールショットもバー直撃!調子の良さが前面に出ている。
28分、デヘア神からのフィードのこぼれ球をマルシャルがキープ、一度は縦パスが捕まるものの右のジェームズとの関係でペナルティエリアでボールを受けて左足一閃!!!!!ひゃっほううう!!
TONYYYYYYYYYYY! It's 2-0!#MUFC #MCIMUN pic.twitter.com/wIuQtnzJ13
— Manchester United (@ManUtd) 2019年12月7日
ジェームズの喜びようと、スタンドで微笑みを浮かべるサー・アレックス・ファーガソンを見てうるっときてしまった。サーのためにも、ユナイテッドの復活の時が近いことを祈るばかり。
33分はシティに決定機。中盤で持ち上がったロドリからボールを受けたダビド・シルバが遠目から力のあるミドルを放つも神の正面。
その後2度の直接FKなど危ないシーンを耐えて前半終了。ユナイテッドは7本のシュートのうち5本が枠内、対するシティは12本のうち2本のみという内容になった。
後半は両者交代なしでスタート。
55分、流れの中から最大のピンチが訪れる。ゴール前のわちゃわちゃからフレッジがボールを失い、ロドリはフリーのデブルイネにパス。ああ、あかんと思ったらシュートをリンデロフが決死のブロック!DAZNで解説の戸田さんがおっしゃっていた通り、一点物のプレーだった。
57分にシティにアクシデント。ジョン・ストーンズが筋肉系のトラブルでニコラス・オタメンディと交代。早い回復を祈ります。
64分にも大ピンチ。相手の左サイド深い位置からアンへリーノ→デブルイネと繋いで最後はロドリがパンチのあるロングシュート。でも、残念そこはデヘア神。
直後にも攻め込まれる。スターリングの絶妙なクロスに飛び込んだのはベルナルド・シウヴァに代わって入ったばかりのリヤド・マフレズ。しかし、しっかりとマークについていったルーク・ショーが体を入れてシュートを打たせない。
66分、緩めの横パスをクリアし損ねたアンへリーノからボールを奪ったジェームズが中にボールを運び逆サイドのリンガードへ。リンガードは縦に持ち込んで左足でクロス性のシュート!しかしこれはエデルソンの好守に阻まれる。
こんなことをクローズアップするのがバカバカしい限りだが、直後のコーナーキックに向かったフレッジに対してシティのファンがペットボトルやライターを投げるというあってはならない事件が発生。フレッジに対しては、試合中にサポーターによる差別的ジェスチャーがあったともシティの公式サイトで発表された。
落下物がぶつかり首を抑えるフレッジに対してブーイングを送るサポーター。ダービーに水を差した。
サッカーに人種やスキンカラー、信条の問題を持ち出すのは、たとえ同じチームを応援する同士の間であっても言語道断。より厳しい処罰を検討しないと被害者を増やすこととなるので、今後のサッカー観戦の在り方を考えるきっかけとなってほしいと思う。
試合は再開され、74分にマルシャルに代えてアンドレアス・ペレイラ投入。このあたりの控えの選手層にはやはり不安が残る。
逃げ切りを図ったユナイテッドだったが、85分にデブルイネのコーナーからオタメンディのゴリゴリヘディングで失点。エティハドのボルテージが一気に上がって嫌な空気に。
86分にペップは司令塔ロドリを代えてイルカイ・ギュンドアンIN。
88分に2枚代え。アシュリー・ヤングを足をつったルーク・ショー、アクセル・トゥアンゼべをジェシー・リンガードと代えて5バックに。この交代の前から守り切るのかある程度攻撃の手を残して戦うのかの意志疎通が図られていなかった印象があったので、ちょっとこの判断は遅かったのかとも思う。
ラストプレーではジェームズに競り勝ったデブルイネが持ち上がり、ふんわりクロスにギュンドアンのシュートも気迫の守備でゴールを割らせない。
このままタイムアップ!最後の最後まで集中を切らさなかったユナイテッドがシティに競り勝ち、対トップ6今季3勝目を貴重なエティハドスタジアムで挙げることとなった!!
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