PL 第15節 vs. Tottenham (H)
ユナイテッドというチームとして、また選手としてかつての恩師に意地を見せられるか注目が集まった好ゲーム。
スタメン
展開
昨シーズンはアウェーチームがそれぞれ勝ち点3をあげたこのチーム同士の対戦。ユナイテッドは怪我明けのスコット・マクトミネイ、ジェシー・リンガード、アシュリー・ヤング、メイソン・緑木が前節に変わってスタメン起用された。形はいつもの4-2-3-1。
対するモウ・スパーズはムサ・シソコが務めていたRWGを本職のルーカス・モウラに戻し、同じく4-2-3-1のがっぷりよつで臨んだ。
開始直後からインテンシティーの高いプレーが目立ち、特にユナイテッドのらしくないハイプレス(笑)がスパーズにスペースを与えず守備陣を苦しめる。味方との距離感も近く、特に前4枚+両ボランチの連携で奪ったボールを素早く攻撃につなげることができていた。
6分、早々に先制点が決まる。フレッジの縦パスは一度相手に当たるが、セカンドボールを拾ったリンガードがペナルティエリア近くに侵入。潰されながらも後ろに技ありのパスを通し、これを受けたラシュフォードが右足一閃!!!
ニアに早いボール、キーパーの手前でバウンド。10番のお手本のようなシュートで見事にユナイテッドが先手を取った。
22分には緑木がリンガードの落としをダイレクトで枠内に飛ばすもパオロ・ガッザニガの好セーブに阻まれる。緑木もここまでCFとしての起用に応える働き。
24分、ラシュフォードがフリーで受けてペナルティエリアの外からパンチのあるミドル。これもガッザニガの手に当たってバー直撃。外れはしたものの今日のラッシーはノッてる。
マクトミネイの復帰とリンガードのスペースで受ける動き、ラシュフォードのコンディションの良さが合わさって30分くらいまでユナイテッドが試合を完全に支配する。守備もフレッジの鬼プレスとマクトミネイ、ハリー・マグワイアのフィジカルを活かしてスパーズの攻撃陣に仕事を全くさせなかった。このペースで90分は持たないとしても前半は先手を取った状態のまま終わらせたいと思っていたが、スパーズの底力がそれを許さなかった。
39分、左サイドからのクロスが流れてオーリエがライナー性のボレー。一度はデヘア神が防ぐも、こぼれ球をデレ・アリが素晴らしいトラップで反転してまたしてもボレーをお見舞いする。ボールはゴール左隅に吸い込まれ、ゲームは振り出しに。
ここまでほぼチャンスらしいチャンスを作らせていなかったユナイテッドだったが、一度のチャンスをアリに沈められてしまった。このゴールに関しては誰が悪いわけでもなく単にトラップがワールドクラスだったかな。アリはモウが就任してからスパーズの欠かせないピースになっている。ソンやケインが自由にプレーできるのはトップ下の位置もボランチで球出し的な役割もできるアリがいるからだと思うし、つくづくいい選手だなー。ヤング先生も昔は抑え込めたんだけどね。
これでスパーズは少し試合を進めやすくなり、対するユナイテッドはハイペースで進めていた前半の付けが回ってきそうな時間帯に攻めにいかなくてはならない展開に。
前半はこのまま終了。シュート数は2倍以上の8本とトータルでは攻めの時間帯が長かったユナイテッドだったが、リードを保って折り返しとはいかなかった。
後半は両者メンバーチェンジなく開始。ベンチワークも試合のカギを握りそうな感じ。
喉から手が出るほど欲しかった追加点はあっさり決まる。48分にラシュフォードがペナルティエリア内に鋭いドリブルで侵入。ついていったシソコはたまらず足をぶつけてしまいPK獲得。これを自ら沈めて2-1と勝ち越し!!!うちのチームのPKはドキドキする(笑)
その後しばらく拮抗した状態が続くが、ユナイテッドは集中した守備で相手に主導権を渡さない。
64分にスパーズはモウラに代えてクリスチャン・エリクセンを投入。今シーズンくすぶっているが、この選手にやられた記憶はたくさんあり怖い選手。
67分、フレッジ→緑木→リンガードとつないで最後はジェームズ!コントロールされたシュートは少しコースが甘くなりガッザニガの手中へ。
75分頃からはスパーズの攻撃を耐えるユナイテッドという構図に。ここで逃げ切れないのが直近のユナイテッドの課題なので今日は違うというところを見せてくれ!
80分に緑木OUT、ペレイラIN。また87分にルーク・ショーをリンガードに代えて逃げ切りを図る。
83分にはエリクセンのえげつないサイドチェンジからセルジュ・オーリエの弾丸も、シュートコースが限定されているデヘア神には問題なし。
ラストプレーはAWBの痛快なタックルで終了!注目の新旧指揮官対戦1stラウンドはユナイテッドに軍配が上がった。
感想
一言で表すなら、使える選手の中で一番噛み合わせのいいチョイスを選び、それぞれの選手が自分のベストを尽くし、エースが仕事をするという簡単そうで難しい条件をクリアできた一戦だった。一言じゃないけど。
守備に関しては両CBと右サイドは安定しており、チャンスの芽を次々とボランチが摘んだおかげでハリー・ケインには全く決定機を作らせず。ヤングのサイドはぶち抜かれていたけど、悪くはなかったかなー。
攻撃面もプラス要素の多いゲームだった。ラシュフォードはもちろん、リンガードが特に輝いていた印象で、上手いこと前線3枚の連動性のタクトを振っていた。緑木も惜しいシュートを放つなどCF(ST気味かな?)でもいいプレーができることを証明してた。ジェームズはラシュフォードのおかげで左重心になっていたこともあり少し存在感が薄かったけど、今後必ず必要になるシーンは出てくるし、守備面で爆速プレスをかましてくれていたので相変わらずかけがえのない存在。
マクトミネイもいるといないとで明らかに違ったけど、やっぱり俺はフレッジが大好き。
見てこれ、手とかかわいいやん。
縦パスつかまりまくっていたのは「なんでやねん」だったが、あそこまでプレッシャーをかけ続けてボールを散らしたり保持できる選手は長い(今も続いているけど)低迷期にはいなかったタイプで、現代サッカーにユナイテッドが今後適応していくうえで間違いなく必要だと思う。戦線離脱中のポール・ポグバが復帰したときどんな並びにできるかという嬉しい頭痛の種をOGSに与えている。やっぱりトップ下ポグバ、両ボランチにマクトミネイとフレッジが見てみたいかな。でも3人とも推進力があるから悩ましい。リンガードがいいプレーをできていたこともあるしね。
次節はダービー、いい加減負けるのはこりごりでい!期待させといて…ってならないように、LSBのチョイスには慎重になってけろ。ほいじゃ。