PL11節 vs. Bournemouth (A)
スタメン
(サブ:ロメロ、ウィリアムズ、ロホ、マタ、リンガード、ガーナー、グリーンウッド)
ユナイテッドはいつも通りの4-5-1、対するボーンマスもやり慣れた4-4-2。
試合展開
ヴァイタリティ・スタジアムあるあるの強風に加えて強い雨が降りしきる中、前節ノリッジ戦と同様のスタメンでキックオフ。水分を含んだピッチで縦に早いサッカーを展開できるかがカギになりそう。
大方の予想通り前半のスタートからユナイテッドが攻勢に出る。ボーンマスのLSBリコの裏を取りながら右サイドのジェームズにボールが入り、斜めの動きでペナルティエリアに侵入して中で待つストライカーへ。ボーンマスはなかなかパスの受け手を限定できず、前に入りたい放題の状態に。たられば論は嫌いだけどこのタイミングで先制できていればなあ。
20分、ペレイラのFKは相手にぶつかるものの、中途半端なクリアになったところをジェームズのミドルシュート。右に逸れてしまったが力のあるいいシュートだった。
25分ごろからボーンマスは守備の陣形を整え、両SBの位置を下げたかわりに執拗にユナイテッドの両WGの裏をフレイザーとハリー・ウィルソンが豊富な運動量で狙う形になる。フレッジとマクトミネイの横を起点にし、レルマがボールを受けてシンプルに逆に展開。攻め手に欠きだしたユナイテッドに対して、しっかりと修正を加えたボーンマスが徐々に試合を支配し始める。
32分、左サイドに収まったラシュフォードからペナルティエリア内のマルシャルに横パスが通り、マルシャルはそのままドリブルで侵入。後ろからジェフェルソン・レルマに倒されたように見えたが判定はノーファウル。その後レルマに煽られたマルシャルとレルマの間に小競り合いが起こり、なんだかんだでレルマとフレッジにイエローカード。
45分、ボーンマスはフレッジの横から右サイドに展開し、3人で崩しながら中にアバウトなボールを供給。キングが若干ミスマッチ感のあったワン・ビサカを背負いながら胸トラップでタメをつくり、見事な反転で入れ替わってボレーシュート。さすがのデヘア神も至近距離のシュートには反応できずあっさり失点。ハラヒロミいわく、いい時間帯のゴールですね。
このまま前半終了。前半枠内シュートは1つのみ。アウェーで11試合連続失点+今シーズン先制された試合はすべて負けているという厳しいデータが頭をよぎる。
両チームメンバーはそのままで後半開始。後半はユナイテッドの策のなさが前面に出てしまう展開に。
始まったばかりの47分、またもや右サイドをワンツーで崩され、サイドチェンジからフリーのフレイザーが面で合わせるも勢いが足りずデヘアの正面。出鼻をくじかれてしまう。
トップ下のペレイラにボールが収まらず、両ボランチの縦パスは精度を欠き、両SBは攻撃の意識が軽薄というユナイテッドが抱える問題を凝縮したような状態が続き、負けてるのにやる気があるんだかないんだかわからんもどかしさが募ってゆく。わざわざ試合を観に行ったファンはどういう気持ちなんだろうか。。。
57分、試合から消えかかっていたペレイラがマグワイアから縦パスを受けそのままミドルもキーパー正面。
68分、試合から消えたペレイラに変えてリンガードを投入。リンガードが持ってたメモには「雨降ってるから帰りにシャワー浴びてきな」と書いてあったとかいないとか。少なくとも戦術のことは一切書いてなかっただろうね。たぶん。
74分、ボーンマスに決定機。アーリークロスをうまくトラップしたハリー・ウィルソンが中央からコースを狙ったシュート。これはデヘア神が左手一本でスーパーセーブ。0-2になったらゲームセットだろうな。
80分にユナイテッドはグリーンウッド、ウィリアムズ(!)をジェームズ、ワン・ビサカに変えて投入。嗚呼、ここでウィリアムズ!フェライニがいれば!神様!
しかしこの交代で少しギアが入り、直後の82分にウィリアムズが機転を利かせたショートコーナーをフレッジに通し、利き足ではない右足でファーに放ったクロスに合わせたのはグリーンウッド!!!狂喜乱舞、ピッチになだれ込むサポーター!!!
ってのは夢で、シュートは無情にもポストに嫌われる。運もないのかスールシャール。
この後も何度かチャンスを作るものの、アケとクックの集中した守備を攻略することはできず、試合はそのまま0-1で終了。早くも4敗目を喫してしまう結果に終わった。
オーレのリアクション
今日のパフォーマンス
ゴール前でのクオリティを欠いた。ダニエル・ジェームズのサイドから崩せて、良い立ち上がりだと思った。しかし、大事な先制点を決められなかった。そうこうしている間に15分から20分が経過し、試合が落ち着いてしまい、50:50の試合になった。先にゴールを決めた方が勝つような試合展開になった。彼らは、ジョシュの魔法のようなプレーで先制点を決めた。ここでの試合は、いつだって難しい。守備的なチーム同士の対戦だったので、大量点が決まるような試合にならないのはわかっていた。
試合コンディション
我々にとって振りだったとは言えない。(天候は)良いフットボールができず不利にはたらくが、条件は我々もボーンマスも同じなので、勝ち点3を獲得できなかった理由にはならない。
残念な失点
どの失点も良くはない。だが、今回の失点は、ビルドアップにかかわるもの。ウィルソンのプレーから始まった。ジョシュに渡すことは可能だったが、我々はスクリーンを張れなかった。ジョシュに逆方向を向かせるべきだったが、質の高いゴールを決めた彼を称えるべき。
格下相手に4敗目。もはや負けた相手は格下ではないのかもしれないっていうくらいにネームバリューが落ちてきてしまった。フロントが悪いのか監督が悪いのか選手が悪いのか。そっか、みんな悪いのか。いっそのこと全員解雇で新しくチーム作り直そう!マスターリーグみたいに!
ワン・ビサカに攻撃的な貢献を期待することは贅沢だとしても、今回みたいな試合ではSBが攻めに参加することは必要不可欠。すべてにおいてクオリティは下がるけど、レッズやシティと比べて極端に見劣りするのはやはり中盤3枚とSBのような気がする。CBからビルドアップするのか、ボランチからするのか、両WGに当ててから攻撃をスタートさせるのか、トップに当てるのか、両SBが高い位置を取り続けるのか、両WGがある程度低い位置を取るのか……思いつくだけでも選択肢がこんなにあるのに全部どっちつかず。名門復活への茨の道は細く長い。