ポチェッティーノがスパーズ解任&モウリーニョが新指揮官に
プレミアリーグ2大ニュースを一緒くたにまとめてしまいました。
今月20日、トッテナム・ホットスパーは電撃でマウリシオ・ポチェッティーノの解任を発表した。
Club statement
— Tottenham Hotspur (@SpursOfficial) November 19, 2019
2014年の就任以降安定した成績を収め、リーグ制覇はならずも2016年にチーム史上最高位である2位でのフィニッシュや2018/19シーズンのチャンピオンズリーグ決勝進出に大きく貢献した同ポルトガル人指揮官は、今シーズンはリーグ戦現在14位、またファイナリストとして臨んでいたチャンピオンズリーググループステージでバイエルンに2-7というショッキングな敗戦を経験するなど苦戦していた。
スパーズ全体としては、昨シーズンの失敗を顧みたのか新戦力の積極的な補強に乗り出し、「ネクスト・ポグバ」と称されるフランス代表MFタンギ・デンドンべレやジオバニ・ロ・チェルソ、ライアン・セセニョンなどを獲得していたものの、現戦力とのかみ合わせやケガに泣いた選手が多く、また絶対的ストライカーであるハリー・ケインとアジア最高選手とも評されるソン・フンミンの共存にも頭を悩ませ、思うようなフットボールを展開することができなかったシーズンであっただろう。しかし、5年にもわたってスパーズの再建に大きな功績を残し、昨年5月に2023年までの契約延長を勝ち取っていたことからもわかるようにクラブの信頼関係は厚いと思われただけに非常に驚きである。
という驚きから間もなくして、さらなる驚きがファンに待ち受けることになるとは…
同日にクラブはジョゼ・モウリーニョの就任を発表。
Welcome José. #THFC ⚪️ #COYS pic.twitter.com/0CYU4IXN0E
— Tottenham Hotspur (@SpursOfficial) November 20, 2019
どう見ても違和感…(笑)
どうやら現地のオッズは一番低かったようだが、自分にとってはかなりのサプライズであった。新しくマネージャーとなったこのポルトガル人(また!)は2018年にマンチェスター・ユナイテッドを解任されてからはSky Sportsのお抱え解説などの仕事をしながらオファーを待っているという状況であったが、1年経たずして現場復帰しプレミアリーグ3クラブ目の指揮をすることとなった。実績としては申し分ないものを残してはいたものの、「パーク・ザ・バス」と呼ばれる守備的なシステムが現代的でないと批判されることもしばしばで、3シーズン目に必ず問題や成績不振にあい解任されるというジンクスを持っている。事実ユナイテッド在籍時には2シーズン目にリーグ2位という好成績を残したものの、アレクシス・サンチェスやロメル・ルカクなど高額な移籍金で引き入れた選手たちを活かすことができず、またポール・ポグバをはじめとする選手との確執も報じられた結果オーレ・グンナー・スールシャール監督と入れ替わる形で解任されてしまった。
12月にはユナイテッドとの直接対決が予定されており、今後のマネジメントに非常に期待がかかる。「スペシャル・ワン」はトッテナムを悲願のリーグ初優勝へと導くことはできるのだろうか。
ここからは個人的に思ったことを。
モウ×スパーズ、正直かなりハマる気がする。トッテナムのチーム課題としてなかなかサイドバックの守備的意識が上がらないこと、ハードプレスに長けたボランチが不足していることがあった。モウは守備的なタスクを選手に教え込むのは得意だから、この課題をいっぺんにクリアできるのではないかと思う。
問題はやはり選手のマネジメントと戦術のアップデート。SNSを派手にやっている選手
はあまりおらず、どちらかというと優等生が多い印象があるので扱いやすさはあるのかもしれない。デレ・アリやダニー・ローズには少し手を焼きそうだけれども。
📌 Hotspur Way today.
— Tottenham Hotspur (@SpursOfficial) November 21, 2019
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問題は後者で、現在適切な戦術やスタイルを確立できていないチームに新しいステレオタイプを植え付けることができるのかがカギになりそうではある。WGの厚さには定評があるもののソンとケインを並べて2トップ気味にしていたのも気になっていたし、相変わらず決まらないCBコンビの組み合わせにも違和感を感じていたので、そのあたりの改革や補強をどうしていくのかとても興味がある。
初陣はアウェーでウェストハム、また12月は厳しい試合日程が続くが、どんなサッカーを見せてくれるのか。復活か沈没か、今後のスパーズのパフォーマンスに期待しよう。